yigarashiのブログ

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経験学習のために「ブログ記事のネタ30個出す」が予想以上に良かった

経験学習サイクルとは、人の学習のモデルのひとつで、「経験」「内省」「概念化」「実践」の4ステップを繰り返して学ぶというものです。本記事では、「ブログ記事のネタを30個出す」というアクティビティが予想以上に経験学習に有用で面白い体験につながったので、その様子について書こうと思います。

4月にチームのEMから複数事業をまとめる本部付きのEMへとロールが代わり、怒涛の勢いで新しい経験を積んできました。経験学習サイクルで言うところの「経験」の部分を超高密度でやってきた状態です。そうは言ったものの、以前から抽象度の高いマネジメント手法も知識としては触れていましたし、「学習する組織」「Fearless Change」「組織を変える5つの対話」あたりを新たにインプットして取り組んだという点では、「経験」の前の「実践」からスタートしたと言えるかもしれません。まあとにかく、可能な範囲でインプットをして、目の前の仕事に全力で取り組んだということです。自分としては上手くやれたと感じる部分が多かったのですが、いかんせん組織の具体的な状況や課題にかかりっきりで、自分の経験を「内省」や「概念化」のステップに進めることができていませんでした。うまくいっているが、それを言語化しきれていないもどかしい状態です。ブログ等のアウトプットも滞っており、せっかく良い経験をしているのにプレゼンスの向上に活かせていない点も気になっていました。4月にチーフエンジニアを拝命して、社のEMの顔のひとりとして社外でも存在感を発揮していく期待があるわけなので、頑張っていかなければなりません。

つまり、自身の経験学習に関する課題と、アウトプットに関する課題がそれぞれある状態でした。これらを同時に解決するアイディアとして「ブログのネタを30個出す」という脳筋なアクティビティを思いついたのでやってみたところ、予想以上に良い体験をしました。これが今日の本題です。ブログのネタを出すためには、まずは自分の仕事ぶりを思い出す必要があります。日々やっていることや上手くいったことをふりかえり、学びとしていいネタになるものはないかと探して回ります。これが経験学習サイクルの「内省」になります。さらにネタとして昇華するためには、仕事の内情や経緯を事細かに書くわけにもいきませんから、実業務の文脈を弱めて一般化した学びにする必要があります。都合の良いことに、これが経験学習サイクルの「概念化」になります。そして30個という無茶な数字にしたのも良い点でした。15個を過ぎたあたりから苦しくなってきて、自分の経験を何度も何度も精査して問いを発することになりました。ふりかえり自体が目的だとこんなに根気良くふりかえるのは難しいのですが、ネタを探すという目的があることで自然と深めることができました。

結果として、自分の学びを程よく概念化したネタを30個捻り出すことに成功しました。この記事もそのネタのひとつです。流石に30記事全部書いてやろうという元気はないですが、30個も出すと上位7〜8件の質がかなり高いので、熱が冷めない内にどんどん書いていきたいと思います。記事として具体化する過程でさらに学びもあるでしょう。また、経験学習の違うアプローチとして、最近アルムナイ採用で話題の同僚 id:daiksy さんにコーチングもお願いしているのでそちらも楽しみにしようと思います。きっとまた違うネタが生まれるでしょう。私は今回、自分の経験の密度に自信があったので「30」という数字を置きましたが、ここは自分なりにストレッチした数字を置けば良いだろうと思います。ぜひお試しください!